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医薬品包装「PTPシート」のマテリアルリサイクル処理を開始

当社は、「PTPシート」をプラスチックとアルミに分離する技術を活用し、自社の医薬品受託包装工場から排出される廃プラを再資源化、CO2排出量を削減、持続可能な社会の形成に貢献します。

当社は、医薬品の錠剤やカプセル剤の包装に使用される「PTPシート(*1)」を構成するプラスチックとアルミ箔が貼り合わされた廃材のマテリアルリサイクル処理を開始しますのでお知らせします。

この取組みは廃棄物処理事業者であるオリックス環境株式会社(本社:東京都港区/取締役社長:山下英峰)の協力を得て、同社船橋工場に設置の剥離機を活用し、当社栃木工場および神戸工場から排出される廃棄PTPの再資源化に取組むものです。

また医薬品包装材料の販売事業者として当社は医薬品メーカーの医薬品製造工場から排出される「PTPシート」の廃棄物の回収およびリサイクルシステムを業界として大きな取組みに繋がるよう推進して参ります。

医薬品製造工場では「PTPシート」に錠剤やカプセル剤を充填するブリスター包装の製造過程で錠剤やカプセル剤が入らないPTPの空シートや抜きカスの廃材が約10~20%排出されています。従来はプラスチックとアルミをリサイクル可能な状態に剥離できないため、当社が産業廃棄物として排出した空シートなどは焼却処分されていました。

「PTPシート」をプラスチックとアルミに剥離させることで、これまで焼却処理等を通じて廃棄処理されてきた廃棄物をプラスチックとアルミ素材としてマテリアルリサイクルするとともに、焼却せずにマテリアルリサイクルすることで約94%(*2)のCO2排出量の削減を実現します。

プラスチックの廃棄処理については、環境省が2019年5月にプラスチック資源循環戦略を策定(*3)し、2020年7月からレジ袋の有料化が行われるなど、プラスチックの使用削減やリサイクルが推進されています。

当社は、7/5(水)~7/7(金)に東京ビッグサイトにて開催される「第25回インターフェックスジャパン-[医薬品] [化粧品] 製造展-」に出展を予定しており、「PTPリサイクル事業」についてご紹介させていただく予定です。

当社は「パッケージ」を核に、医薬品・化粧品・食品・トイレタリー&ケミカル・メディカルの5分野を主体として事業展開を進めております。受託包装・受託製造の各種製造業許可を取得するとともに、包装材料から包装形態さらには包装機械にいたるまで、その研究と開発における豊富な実績とノウハウをもつユニークな企業として、国内外で独自の地位を築くにいたっております。

2019年1月より持続可能な開発目標(SDGs)に取組むことを会社として決定し、2030年ビジョン「カナエは新しいパッケージで市場創造し、持続可能な社会に貢献します。」を掲げ、環境面においては廃棄物の削減や温室効果ガス(GHG)排出量削減に向けた取組みを進めております。

*1:Press Trough Pack、錠剤やカプセル剤の薬を包装する方法のひとつでプラスチックシートと

  アルミ箔で薬を挟んだシート形状のもの。プラスチック部分を押すことでアルミ箔が破れて

  中の薬が取り出される包装体。

*2:(1)環境省 グリーン・バリューチェーンプラットフォーム:排出量の算定について

   https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/estimate.html#no00

  (2)サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出の算定

   https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/tools/DB_V2-5.pdf

*3:環境省 資源循環戦略より

  https://www.env.go.jp/press/106866.html

* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。
 その後予告なしに変更されることがあります。

以上

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