FAQ (よくあるご質問)・用語集
FAQ ・ Technical Terms
用語集
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プラスチック略号
略号 | 対応英語 | 日本語対訳 |
---|---|---|
ABS | acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer | アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂) |
AF | aluminum foil | アルミニウム箔 |
Al | aluminum | アルミニウム |
AM | aluminum metallization | アルミニウム蒸着 |
ALVM | aluminum vacuum-metallization | アルミニウム真空蒸着 |
APET | amorphous PET | アモルファスPET(非晶性PET) |
BON | biaxially oriented nylon | 二軸延伸ナイロン(フィルム) |
BOPP | biaxially oriented polypropylene | 二軸延伸ポリプロピレン(フィルム) |
CNy | cast nylon | 無延伸ナイロン(フィルム) |
CPET | crystalized PET | クリスタライズドPET(結晶性PET) |
CPP | cast polypropylene | 無延伸ポリプロピレン(フィルム) |
EAA | ethylene-acrylic acid copolymer | エチレン・アクリル酸共重合体 |
EEA | ethylene-ethyl acrylate copolymer | エチレン・エチルアクリレート共重合体 |
EMA | ethylene-methyl acrylate copolymer | エチレン・メチルアクリレート共重合体 |
EMAA | ethylene-methacrylic acid copolymer | エチレン・メタクリル酸共重合体 |
EMMA | ethylene-methyl methacrylate copolymer | エチレン・メチルメタクリレート共重合体 |
EPS | expanded polystyrene | 発泡ポリスチレン |
EVA | ethylene-vinyl acetate copolymer | エチレン・酢酸ビニル共重合体 |
EVOH | ethylene-vinyl alcohol copolymer | エチレン・ビニルアルコール共重合体 |
FRP | fiber glass reinforced plastics | ガラス繊維強化プラスチック |
GPPS | general-purpose polystyrene | 一般用ポリスチレン |
HDPE | high density polyethylene | 高密度ポリエチレン |
HIPS | high impact polystyrene | 耐衝撃性ポリスチレン |
IO | ionomer | アイオノマー |
IPP | inflation polypropylene | 無延伸ポリプロピレン(フィルム:インフレーション法) |
LDPE | low density polyethylene | 低密度ポリエチレン |
L-LDPE | linear low density polyethylene | 直鎖状低密度ポリエチレン(リニア状低密度ポリエチレン) |
MDPE | medium density polyethylene | 中密度ポリエチレン |
MF | melamine-formaldehyde (resin) | メラミン・ホルムアルデヒド(メラミン樹脂) |
m-LLDPE | metallocene catalysed LLDPE | メタロセン触媒系LLDPE |
MST | moisture proof cellophane | 防湿セロハン |
Ny | nylon | ナイロン(一般名はPA。Nyは商標または通称である) |
ONy | oriented nylon | 延伸ナイロン(通常は二軸延伸ナイロンフィルム) |
OPET | oriented polyester | 延伸PET(通常は二軸延伸PETフィルム) |
OPP | oriented polypropylene | 延伸PP(通常は二軸延伸PPフィルム) |
OPS | oriented polystyrene | 延伸PS(通常は二軸延伸PSフィルム) |
PA | polyamide | ポリアミド(=Ny:PAはJIS表記である) |
PAN | polyacrylonitrile | ポリアクリロニトリル |
PBT | poly butylene terephthalate | ポリブチレンテレフタレート |
PC | polycarbonate | ポリカーボネート |
PCTFE | polychlorotrifluoroethylene | ポリクロロトリフルオロエチレン(三フッ化塩化エチレン樹脂) |
PE | polyethylene | ポリエチレン |
PEN | poly ethylene naphthalate | ポリエチレンナフタレート |
PET | polyester | ポリエステル |
PET | poly ethylene terephthalate | ポリエチレンテレフタレート |
PMMA | poly methyl methacrylate | ポリメチルメタアクリレート(メタクリル樹脂、アクリル樹脂) |
POM | poly oxymethylene | ポリアセタール |
PP | polypropylene | ポリプロピレン |
PPS | poly phenylene sulfide | ポフェニレンスルフィルド |
PS | polystylene | ポリスチレン |
PSP | polystylene paper | ポリスチレンペーパー |
PTFE | polytetrafluoroethylene | ポリテトラフルオロエチレン(四フッ化エチレン樹脂) |
PUR | polyurethane | ポリウレタン |
PVA | poly vinyl alcohol | ポリビニルアルコール |
PVAc | poly vinyl acetate | ポリ酢酸ビニル(ポリビニルアセテート) |
PVAL | poly vinyl alcohol | ポリビニルアルコール |
PVC | poly vinyl chloride | ポリ塩化ビニル |
PVDC | poly vinylidene chloride | ポリ塩化ビニリデン |
PVOH | poly vinyl alcohol | ポリビニルアルコール |
その他包装材料の略号
略号 | 意味 |
---|---|
E | PETの別表記 |
EVAL | EVOHのクラレでの商品名(クラレ「エバール®」) |
F | アルミウム箔の別表記 |
G | グラシン紙 |
K |
PVDCの別表記例 【例】
|
LL | L-LDPEの別表記 |
P | LDPEの別表記 |
PT、Z | セロハン |
S | 紙(上質紙) |
X | アイオノマー(「サーリン®」、「ハイミラン®」) |
※包装業界でよく使われる略号をまとめた。正式な略称ではない。
包装用語
用語 | 読み | 定義 | 対応英語(参考) |
---|---|---|---|
ID | あい・でぃ | 巻芯の内径をいう。 | inside diameter |
圧空成形 | あっくうせいけい | 軟化したフィルムを、2枚の型ではさみ、一方から圧縮空気を噴き出し、型に押し付けて成形する方法。 | air pressure forming |
アンカーコート(AC) | あんかーこーと | セロハン、ポリエステルなどにポリエチレンを押出ラミネートする際に接着を強くするために前もって薬品(チタネート系、イソシアネート系)を塗布すること。 | anchor coating |
安定剤 | あんていざい | プラスチックの成膜時及び使用、保存期間中の物理的、化学的性質の低下を防ぐために添加される化学薬品。 | stabilizer |
移行 | いこう | 可塑化したプラスチックの可塑剤が他の物質に移ること。 | migration |
インパルスシール | いんぱるすしーる | 低抵抗のニクロムリボンに大容量の電流を瞬時に流して発熱させプラスチックフィルムなどを溶融接着させる方法。 | impulse seal |
インフレーションフィルム | いんふれーしょんふぃるむ | 溶融したプラスチックを円形のダイから引き出し、チューブ内へ空気を送入して、膨張(インフレーション)させて作るフィルム。 | tubular film |
一軸延伸フィルム | いちじくえんしんふぃるむ | 一方向のみに延伸されたフィルムで、一定方向への引裂き性を持つ。主にテープや特殊フィルム用途で使用される。 | uniaxial orientated film |
ウェットラミネート | うぇっとらみねーと | 水溶性、またはエマルジョンの接着剤を基材に塗布し、その直後に第二の基材を圧着し、溶媒を乾燥させラミネートする方法。基材のうちどちらか一方が溶媒を透過する透過性のものでなければならない。 | wet lamination |
エクストルージョン | えくすとるーじょん | ラミネーションの一種で、溶融樹脂をフィルムに押出し、基材フィルムに積層させる方法。押出しラミネートとも呼ばれる。 | extrusion |
MD | えむ・でぃ | フィルムの流れ方向を示し、縦方向と呼ばれる。 | machine direction |
エマルジョン | えまるじょん | 乳濁液ともいい、流体中に液体粒子が、コロイド粒子あるいは、それより粗大な粒子として分散して乳状をなすもの。一般に乳化剤が使用されている。 | emulsion |
エラストマー | えらすとまー | 弾性のある高分子樹脂の総称。天然ゴム、合成ゴムなどを含んでいるものをいう。 | elastomer |
エンドレス | えんどれす | 原紙に印刷してあるが、1包がどこで切れてもいいもの。ピッチ印刷していないもの。 | endless |
黄変 | おうへん | 無着色のプラスチックが、光、熱、化学薬品などによって黄色くなることで、添加剤の変性によるところが多い。 | yellowing |
OD | おー・でぃ | 巻芯の外径。 | outside diameter |
押出し成形 | おしだしせいけい | 成形しようとする樹脂を押出機により流動状態とし、特定の金型を通過させ、押出すことにより得ようとする断面をもつ製品に成形する方法。 | extrusion forming |
オフセット印刷 | おふせっといんさつ | 版の平面を化学的に処理して、親油性の画線部と親水性の非画線部を形成し、水と油の反発性を利用した印刷方式。 | offset printing |
ガス透過性 | がすとうかせい | ガス遮断性、ガスバリア性ともいう。プラスチックフィルムは、その材質や暴露環境などによって、酸素、炭酸ガス、窒素などの気体の透過量が異なり、それを数値で表したもの。単位はml/(㎡・day・MPa)、cc/㎡・24hr。 | gas permeability |
可塑剤 | かそざい | 樹脂に塑性を与えるために添加される薬品であり、フタル酸エステル系などあるが、昨今環境ホルモン物質であるとの指摘があり、問題になっている。 | plasticizer |
ガラス転移点 | がらすてんいてん | ガラス状の物質の多くの物理的性質が、急激に変化する現象が起こる温度。物質固有の温度であり、個々によって異なる。 | glasstransition point |
カール | かーる | カーリングともいい、複合フィルムの場合、異種のフィルムをラミネートするため、フィルム各層の収縮率差により一方向に湾曲する現象。 | curl |
カレンダー法 | かれんだーほう | 2本以上のロールの間で、ポリマーを圧延してフィルムを作る方法をいう。PVCが代表的。 | calendering |
キャスティング法 | きゃすてぃんぐほう | 溶剤法とも呼ばれ、ポリマー溶液をフィルム状に流延した後、溶媒を除去し、ポリマーを固化してフィルムを作る方法。セルロース系フィルム、PVA、PCなどが代表的。 | casting |
キュアリング | きゅありんぐ | 熱硬化性樹脂が、化学反応に基づいて三次元網目状構造を作ること。硬化と混同されることが多い。特にドライラミネート後の接着力を上げるための工程をこの名称で呼ぶ場合がある。 | curing |
吸湿性 | きゅうしつせい | 物質が水分を吸収する性質。ナイロンやセルロース系フィルムはこの性質が大きい。 | hygroscopicity |
共重合体 | きょうじゅうごうたい | 2つ以上の異なった樹脂を重合したもので、塩化ビニル-酢酸ビニル、エチレン-酢酸ビニルなどが代表的。 | copolymer |
グラビア印刷 | ぐらびあいんさつ | 凹版印刷の一種で、版の凹みにインキをつめて原紙に移す方式。グラビア印刷は濃淡の再現をインキ層の厚みの差で出しているので微妙な濃淡が再現され、写真や絵画の複製には適した印刷方法。 | gravure printing |
結晶化度 | けっしょうかど | 高分子の場合、一般に分子の一部が互いに配列して結晶領域をつくるが、その結晶領域の程度をいう。普通、結晶化度の大きいもの程、物理的、化学的性質は向上する(結晶と非結晶との割合比で表す)。 | crystallinity |
K-タイプ | けーたいぷ | 塩化ビニリデンコートをしたフィルムを総称していう場合が多い(Kコートセロハン、K-PETなど)。DuPont社の塩化ビニリデンコートセロハンの開発記号がKであったことによる。 | K-type |
高周波誘電シール | こうしゅうはゆうでんしーる | プラスチックの高周波誘電体損失を利用し、プラスチック自体を発熱させて溶融し、冷却固化させ接着させる方法。塩ビ、塩化ビニリデンのシールなどに使用される。 | high-frequency dielectric seal |
高周波誘導シール | こうしゅうはゆうどうしーる | 導電体であるアルミニウム箔にうず電流を発生させて発熱体とし、熱伝導によりポリエチレンなどのシーラント層を溶融し、冷却固化させ接着させる方法。一般的な熱板シール法より、シーラント層の温度上昇が急速であり短時間にシールが可能である。ガラス容器など一部の蓋材シールに適用されている。 | high-frequency induciton seal |
光沢 | こうたく | 物質の表面の艶輝きのこと。JISの定義では物体表面の光を正反射する性質を示す属性。 | gloss |
降伏点 | こうふくてん | 物体の外力に加えてゆくとはじめは応力の増加に伴って歪みが増加するが、ある点に達すると応力は増加しないで歪みだけが増加しはじめる。この点を降伏点といい、降伏点における応力を降伏強さという。 単位はMPa又はN/m㎡。 | yield point |
高分子 | こうぶんし | 分子量の大きい化合物。天然高分子と合成高分子とがある。 | high polymer |
腰 | こし | フィルムなどの剛性をいう。同一厚では弾性係数の大きいもの程腰がつよいと感じる。 | stiffness |
コロナ放電処理 | ころなほうでんしょり | 印刷インキ及び接着剤などをフィルムに塗布する際、フィルム表面のぬれ性を改善するため、コロナ放電によって表面を酸化、粗面化し親和性をよくすること。 | corona discharge treatment |
コンパウンド | こんぱうんど | 原料樹脂に各種の配合剤を加え、成形加工しやすくした混和物。 | compound |
酸化防止剤 | さんかぼうしざい | プラスチックの酸化を防止するために加えられる化合物で自主規制などで使用に制限がある。 | antioxident |
射出成形 | しゃしゅつせいけい | インジェクション成形とも呼ばれる、プラスチック成形法のひとつ。熱可塑性樹脂を加熱溶解させ、冷却された金型に高圧で射出することにより成形する方法。 | injection molding |
重合体 | じゅうごうたい | 簡単な低分子が、共有重合によって更に大きな分子を作る化学反応を重合という。重合の基本となる低分子物質を単量体(monomer)といい、生成したものを重合体という。 | polymer |
衝撃強さ | しょうげきつよさ | プラスチックに加わる衝撃に対しての強度をいい、衝撃試験の方法としては振子式衝撃法及び落下式衝撃法とがある。 | impact strength |
シーラント | しーらんと | 複合フィルムの内面のヒートシール可能なフィルムのこと。 | sealant |
シール強度 | しーるきょうど | シール部の強度をいう。シーラントの材質、厚さ、複合の場合は二層間の接着強度、シール方法によって、その強度は違う。単位は通常N/15mmで表す。 | seal strength |
シルクスクリーン印刷 | しるくすくりーんいんさつ | 非画線部を印刷インキが通らぬようにしたスクリーン版の孔から、スキージーでかきとりながらインキを押し出して被印刷物に付着させる方法。 | silk-screen printing |
水蒸気透過度 | すいじょうきとうかど | 水蒸気がフィルムを通過する量で、g/㎡・24hrで表す。 | watervapor permeability |
ストレスクラッキング | すとれすくらっきんぐ | 内部ひずみ(クラック)に原因するもの。代表的クラック現象として環境応力亀裂と熱応力亀裂とがあり、前者は界面活性剤の存在下で多軸的に応力が加わったとき発生するもの。後者は応力が加えられた状態で、温度が上昇したときに発生するものである。例えば、低密度のPEやPSは非結晶性で結晶化度が低く、ストレスクラッキングを起こしやすい。結晶化度が高く立体規則性をもち、鎖状高分子で強い水素結合をもったものや網状構造をもつポリアミド、PC、PPはストレスクラッキングが起こりにくい。 | stress cracking |
スリット | すりっと | 幅広いロールを狭幅なロールに切ること。 | slitting |
寸法安定性 | すんぽうあんていせい | いろいろな温度や湿度の環境下(一般には実用温度及び実用湿度の範囲内)で、幅、長さ、厚さの変化しにくい性質。 | demensional stability |
静電気 | せいでんき | 物体を摩擦したときに発生する電気をいう。電気絶縁性のよいプラスチックは静電気を起こしやすい。 | static electricity |
耐寒性 | たいかんせい | 低温度でも強度の低下しない性質。脆化温度が目安として使われる。 | low-temperature resistance |
耐候性 | たいこうせい | 日光暴露、風雨、熱・温度・湿度などの環境条件変化に耐える性質。試験には一般にウェザー・メーターが使用される。 | weather-resistance |
耐光性 | たいこうせい | 光の影響(主として太陽光線)による材料の老化や変色などに耐える性質。試験にはフェードメーターが使用される。 | light resistance |
耐水性 | たいすいせい | 材料などが水に濡れても強度を失わない性質、或いは非吸水性の性能や水によって変質しない性能などをいう。水を遮断する性質をいう防水性と混同されることが多い。 | water proof、water resistance |
帯電性 | たいでんせい | プラスチックなどの絶縁体が摩擦や剥離などで静電気を帯びる性質。この現象は吸着や飛散、または放電などを起こす場合がある。帯電の目安としては一般に体積固有抵抗、表面固有抵抗で表される。 | electrification |
耐熱性 | たいねつせい | 熱によって変形、変質しない性質。フィルムやシートではヒートシール、ボイル・レトルト殺菌などによる加温により、変形や収縮・白化現象などが見られる。 | heat resistance |
耐摩耗性 | たいまもうせい | 摩擦によって表面の状態が変化したり摩耗したりするが、これらに耐える性質をいう。耐摩耗性の低い材料は材料表面に傷がつきやすく、光沢が低下しやすい。 | abrasion resistance |
耐溶剤性 | たいようざいせい | プラスチックは有機溶媒に対して、親和性がよく、膨潤したり溶解したりする。この溶剤のためプラスチックは光沢を失ったり、軟化したりまた残留溶剤にも影響する。 | solvent resistance |
タック | たっく | 粘着の性質(粘着度)。 | tack |
チューブラーフィルム | ちゅーぶらーふぃるむ | 円筒状のフィルム。一般にはインフレーション法により作られる。リングダイ法と二軸延伸の組合せがある。 | tuburer film |
Tダイフィルム | てぃーだいふぃるむ | Tダイを用いて成形されたフィルム。インフレーション法フィルムに比べて透明性がよく、厚みも均一。 | T-die film |
チクソトロピー | ちくそとろぴー | インキなどの顔料微粒子をビヒクル中に分散したものは、外力を加えると流れがよくなるが、その外力を取り除くともとの硬さに戻る現象。 | thixotropy |
超音波シール | ちょうおんぱしーる | プラスチックのシール部分に20kHzの超音波振動を与え、接着面同士の微細振動による摩擦熱を発生し、シールを行う方法。 | ultrasonic seal |
坪量 | つぼりょう | 一定面積の紙の重量。単位はg/㎡。セロハンは坪量を10倍して番手を表す。 | basis weight |
つや消し | つやけし | サンドブラストやエンボス、またはマット印刷などにより表面の光沢をなくすこと。 | frosting、matting |
低温シール | ていおんしーる | ヒートシールが低温でできる性質。LDPEやEVA、メタロセン系LLDPEなどの単層またはブレンド品が一般に使用される。常温下付近での圧力をかけてシールができるコールドシールとは別物。 | low-temperature seal |
TD | てぃー・でぃー | フィルムの幅方向を示し、一般に横方向と呼ばれる。 | transverse direction |
テンション | てんしょん | 張力のことをいい、プラスチックフィルムなどはテンションによる伸びが起こりやすく、これがカールやピッチずれの原因となりやすい。 | tension |
転写印刷 | てんしゃいんさつ | 離型層を予め設けた紙またはフィルム上に、シルクスクリーンまたはグラビア印刷をして転写印刷紙とし、これを水や溶剤、または圧力、熱などによって接着層を活性化しながら、押し付け転写する方法。 | transfer printing |
テンター法 | てんたーほう | カレンダー、押出し、キャスティングの方法で元フィルムを作り、適正な温度に加熱した状態で延伸する方法。 | tenter |
透明性 | とうめいせい | 可視光線(約400~700mμ)を通す性質で透過性、曇り度、光沢の概念が入り混じっているが、曇度(ヘイズ)で表されることもある。 | transparency |
トップシール | とっぷしーる | 袋の上端のシール。 | top seal |
共押出ラミネート | きょうおしだしらみねーと | 2台或いはそれ以上の押出機から、異種複数のレジンを同時に押出し、溶融樹脂を複合成形する方法。一般にラミネート強度が高い。 | co-extrusion laminate |
透気度 | とうきど | 紙や板紙の一方の面からもう一方の面への空気の透過性能を示す。一定面積・一定圧力における一定空気量の通過時間を秒によって表示し、透気度と称している。 | air permeability、porosity |
ドライラミネート | どらいらみねーと | 接着剤を塗布した基材を乾燥させた後、他の基材と熱と圧力をかけて貼りあわせる方法。 | dry laminate |
透湿度 | とうしつど | プラスチックフィルム、ターポリン紙、アルミ箔、加工紙など、防湿を目的とした包装材料の性能を示す値。材料の一面から一定時間にもう一方の面への透過する水蒸気の量をいう。水蒸気透過率ともいう。 | water vapor permeability |
ドラム成形 | どらむせいけい | 回転ドラムを利用し、真空成形を連続的に行う方法。PTPの成形機に使用されている。 | drum forming |
曇度 | どんど | 透明プラスチックの光線散乱の程度をいう。拡散透過率の全透過率に対する比で示され、値の小さい方が透明。 | haze |
軟化温度 | なんかおんど | 無定形質が軟らかくなる温度をいう。 | softening temperature |
二軸延伸フィルム | にじくえんしんふぃるむ | 熱可塑性樹脂からなるフィルム・シートを融点以下の温度で縦及び横方向に引き伸ばし、分子鎖をフィルム面に平行に配向させたフィルム。二軸延伸されたフィルムは、引張強度、ヤング率、バリア性などの特性が増す。 | biaxial oriented film |
熱可塑性樹脂 | ねつかそせいじゅし | 加熱によって軟化流動し、それを冷却すると固化するが、再び過熱するとまた軟化流動性を示す樹脂のこと。PE、PP、PVCなどがある。 | thermoplastic resin |
熱硬化性樹脂 | ねつこうかせいじゅし | 加熱によって軟化流動し、一定温度以上に加圧すると硬化し、一度硬化すると再び加熱しても軟化流動をしない樹脂のこと。フェノール、メラミン、ユリアなどがある。 | thermosetting resin |
熱伝導率 | ねつでんどうりつ | 物質内に温度差があると温度の高い部分から低い部分へ熱移動がおこる。熱伝導率とはこの熱移動のおこりやすさを表す係数で、単位長さ(厚み)あたり1℃の温度差があるとき、単位時間に単位面積を移動する熱量。つまり体積が1㎥の立方体において、面A(TA)と面B(TB)の温度差が1℃( TA>TB)の時、1秒間に1m移動する(A→B)熱量が熱伝導率である。。単位は(J・m/s・㎡・℃) or (W/m・K) or (W/m・℃)で表し、熱伝導率の値が大きいほど移動する熱量が大きく、熱が伝わりやすい。 | thermal conductivity |
粘度 | ねんど | 静止している液体に力が作用すると流れが起こる。力が去ると一般の液体には内部摩擦(粘性)による抵抗があるので、しばらくすると静止する。粘性の認められる流れを粘性流れといい、粘性は粘性係数でその度合いを示し、これを粘度という。単位としては一般にPa・sで表す。 | viscosity |
伸び | のび | 材料を引張ったときの変形をいう。伸びた長さと元の長さの比を百分率で表し、伸び率という。 | elongation |
配向 | はいこう | プラスチックを構成している高分子鎖が特定の方向に、より多く配列すること。 | orientation |
破裂強度 | はれつきょうど | 物理的強度を表し、表面に一様なる圧力を垂直に加え、破れる時の抵抗を表し、単位はkPa(キロパスカル)。紙などの試験ではミューレン破裂強さ試験機を使用する。 | bursting strength |
引裂き強度 | ひきさききょうど | 紙やプラスチックフィルム及びシートなどが端部より引裂かれるときの強さをいう。プラスチックフィルム・シートでは、JIS K 7128で規定されトラウザー引裂法では、試験片の引裂力(N)、試験片の厚さ(mm)とし、N/mmで示される。 | tear strength |
比重 | ひじゅう | 物質の質量と、同体積の4℃における水の質量との比をいう。 | specific gravity |
ヒートシール | ひーとしーる | 一定温度に加温した熱板を、重ね合わせたフィルムに圧着してフィルム自身やシーラント、または接着剤などを軟化溶融してシールする方法。 | heat seal |
引張強度 | ひっぱりきょうど | 材料が引張外力に耐える限界の強さ。耐えうる最大荷重を材料の断面積で割った値(最大応力)。単位はN/c㎡で示される。 | tensile strength |
ピンホール | ぴんほーる | アルミ箔やプラスチックフィルムなどに見られる貫通した微細孔のこと。包装時に生じた場合にも使う用語。バリア性の低下につながる。 | pinhole |
フィッシュアイ | ふぃっしゅあい | フィルムの中に見られる魚の目状の孔をいう。これはフィルム製膜の際、原料樹脂に異物(ごみ、他の樹脂、分子量の違う樹脂)や押出し機内の炭化物などが混入すると起こる現象。 | fish eye |
プラグアシスト成形 | ぷらぐあしすとせいけい | 押出し付法ともいい、成形面積に比べて深さの深いもの(絞り比が大きいもの)を圧空成形すると底部が薄くなる。これを防止するため、予め凸型で機械的に2/3程フィルムを型に押込んでから圧縮空気を押入する方法。 | plug-assist compressed、air forming |
フレキソ印刷 | ふれきそいんさつ | 版の凸部にインキをのせて、さらに紙をのせてから圧力を加えてインキを紙に移す方法。フレキソ印刷はゴム凸版に属する。 | flexographic printing |
プレコート | ぷれこーと | ラミネートする場合、接着剤をあらかじめ一方にコートして乾燥固化させ、別の工程で熱接着などで貼り合せる。そのコートのことをいう。 | pre-coating |
ブリーディング | ぶりーでぃんぐ | 泣き出しともいい、プラスチック成型品中の着色剤や添加剤などが表面に吹き出る現象。 | bleeding |
ブルーミング | ぶるーみんぐ | プラスチックに配合される添加剤が、熱・時間の経過とともに表面に浮き上がってくる現象。特にゴム中に配合されていた硫黄が析出して花のように見えること。 | blooming |
ブレンド | ぶれんど | 異種のプラスチックを2種以上溶融混和すること。 | blend |
ブロッキング | ぶろっきんぐ | フィルム同士の密着、及びロール状のフィルムがうまくはがれないとき、袋の内部が密着して開口性が悪いとき、袋を重ねたとき他の袋とくっついて容易に剥がれないときなどの状態をいう。 | blocking |
ブロー成形 | ぶろーせいけい | 加熱軟化したプラスチックパイプ(パリソンと呼ぶ)を割り金型ではさみ、中に空気を圧入して膨らませ、成形する方法。 | blow molding |
ブロー比 | ぶろーひ | インフレーションチューブの直径とダイス口径の比。 | blow ratio |
ポリマー | ぽりまー | 小さくて簡単な化学的な単位の繰り返しによって組み立てられた大きな分子。 | polymer |
ホットタック | ほっとたっく | 熱間剥離性とも言う。ヒートシール直後に荷重がかかるとシール部が剥離する現象がある。剥離しないほどホットタック性が良いという。 | hot tack |
ホットメルト | ほっとめると | ニカワ、ワックスなどを熱によって溶解し、液状にした物を冷却固化と同時に、性能を発揮させる接着剤。 | hot melt |
マット | まっと | つやけしの状態をいう。 | mat |
密度 | みつど | 1つの量が空間に存在しているとき、微小部分に含まれる量の体積に対する比。通常は単位体積あたりの質量で表す。 | density |
メルトインデックス | めるといんでっくす | 所定の温度・荷重下における溶融粘度指数。MI値とも呼ばれる。MI値が大きいほど流れやすい性質を示し、同時にMI値が大きくなるに従って分子量が小さくなる。 | melt index |
モノマー | ものまー | 重合の出発物。または重合体を構成する反復単位をいう。 | monomer |
ヤング率 | やんぐりつ | 弾性率の一種で、伸び弾性率ともいう。 | Young’s modulus of elasticity |
融点 | ゆうてん | 結晶性熱可塑性樹脂が、熱により分子間結合力を弱められて不規則な配列状態になる温度。 | melting point |
溶断シール | ようだんしーる | 加熱した刃及び針金などにより、フィルムの溶断とシールを同時に行う方法。プラスチック特有の方法で、熱分解しやすいPVCには問題があるが、PE、CPP、OPPに広く使用されている。 | heat sealing by hot wire or hot knife |
ラミネート | らみねーと | 同種または異種のフィルムやシート及び金属箔などを2種以上貼り合せること。 | laminate |
連 | れん | 一般に500㎡のこと。例えばロールのときには幅500mm、長さが1,000mを一連と呼ぶ。 | ren |
主な包材構成の物性と用途
包材構成略号 | 透湿度 g/㎡・24hr | 酸素透過量 cc/㎡・24hr | 主な用途例 |
---|---|---|---|
セロハン#300/PE40 | 15~20 | 環境により変化大 | 医薬品用分包包材、SP包材など |
OPP20/CPP30 | 6~7 | 1,200~1,300 | 菓子包装など |
PET12/PE40 | 12~20 | 140~150 | 滅菌袋用フィルムなど |
OPA15/DL/CPP60 | 4~5 | 40~50 | レトルト包装など |
PET12/DL/AL7~9/DL/OPA15/DL/CPP60 | 0~0.5 | 0~0.5 | レトルト包装(耐熱、ハイバリア用途) |
セロハン#300/PE13/AL 9/PE20 | 0~0.5 | 0~0.5 | 医薬品分包包材、ピロー包材 |
PET12/PE13/AL 6/PE30 | 0~0.5 | 0~0.5 | 医薬品分包包材、ピロー包材、スナック菓子包装、粉末スープ袋 |
OPP20/DL/VM-CPP25 | 1~3 | 10~20 | スナック菓子など |
OPP20/EVOH15/PE40 | 1~3 | 1~3 | 削り節 |
PET12/DL/AL 9/DL/PET12/DL/LLDPE40 | 0~0.5 | 0~0.5 | カレーペースト、シャンプー・リンスなど |
PET12/DL/VM-PET12/DL/LLDPE50 | 1~2 | 1~2 | 日本茶、コーヒー、浴用剤など |
PET12/DL/AL 9/LLDPE40 | 0~0.5 | 0~0.5 | シャンプー・リンス |
PET12/DL/AL 9/EMAA40 | 0~0.5 | 0~0.5 | シャンプー・リンス |
PET12/DL/AL 9/アドマー20/LLDPE20 | 0~0.5 | 0~0.5 | リムーバー、リモネンなど耐デラミ用途 |
PET12/DL/SiOxVM-PET12/DL/LLDPE40 | 1~2 | 1~2 | スパイス包装 |
PET12/DL/AL 9/DL/PAN30 | 0~0.5 | 0~0.5 | ハップ剤外装袋など非吸着用途 |
※1) DL:ドライラミネート用接着剤
※2) プラスチック略号の後の数字は、フィルムの厚み(単位:μm)を表す。セロハンについては番手を表す。
素材別シール温度曲線

成形用シート材料の温度特性
項目 | 硬質PVC | PP | GPPS | A-PET |
---|---|---|---|---|
比重 | 1.4 | 0.91 | 1.05 | 1.33~1.35 |
成形収縮率(/1000) | 3~4 | 15~18 | 4~5 | 2~5 |
実使用温度範囲(一般) | -20~65℃ | 0~120℃ | -20~80℃ | -40~80℃ |
〃 (耐寒) | -40~65℃ | -30~120℃ | - | - |
ガラス転移点(Tg) | 80~90℃ | -20~0℃ | 80~100℃ | 70~80℃ |
融点(Tm) | - | 160~180℃ | - | 255~265℃ |
熱変形温度(HDT) | 70℃ | 100℃ | 80℃ | 65℃ |
成形加熱温度(間接加熱) | 120~150℃ | 150~220℃ | 120~170℃ | 80~140℃ |
各種フィルムの熱的性能一覧
項目 | 単位 | PET | OPP | OPA | セロハン | LDPE | HDPE | CPP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
密度 | g/cm³メートル | 1.40 | 0.91 | 1.14 | 1.40~1.55 | 0.910~0.925 | 0.941~0.965 | 0.89 |
融点 | ℃ | 263 | 160~170 | 223 | - | 105~115 | 132 | 160~170 |
加工使用 温度範囲 | ℃ | -70~180 | -51~135 | -46~177 | -18~191 | -51~66 | -51~121 | ~121 |
プラスチック簡易鑑別法(燃焼法)
合成樹脂 | 燃焼の難易 | 炎が去っても 燃えるか | 炎の性状 | プラスチックの状態 | におい | |
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熱硬化性樹脂(胞化・分解しても軟化しない) | フェノール樹脂 (注型品) | 難 | 否 | 黄色、スパーク | ひび割れ、色が深くなる | 強いホルマリン臭 |
フェノール樹脂 (繊維基剤) | 徐々に燃える | 否 | 黄色 | 膨潤、ひび割れ | 木材とフェノール臭 | |
フェノール樹脂 (木粉充填材) | 徐々に燃える | 燃える | 黄色、少し黒煙 | 膨潤、ひび割れ | 繊維とフェノール臭 | |
フェノール樹脂 (紙基剤) | 徐々に燃える | 燃える | 黄色、少し黒煙 | 膨潤、ひび割れ | 紙とフェノール臭 | |
ユリア樹脂 | 難 | 否 | 黄色、端は淡青、緑色 | 膨潤、ひび割れ、燃えた色が白色端 | 特有な臭い、ホルマリン臭 | |
メラミン樹脂 | 難 | 否 | 淡黄色 | 膨潤、ひび割れ、白化 | 特有な臭い、ユリアに類似 | |
ポリエステル樹脂 | 難 | 燃える | 黄色、黒煙 | わずかに膨潤、ときにはひび割れ | スチレンモノマーの臭い | |
熱可塑性樹脂 (軟化するもの) | スチロール樹脂 | 易 | 燃える | 橙黄色、黒煙 | 軟化 | スチレンモノマーの臭い |
アクリル樹脂 | 易 | 燃える | 黄色、淡青色 | 軟化 | アクリルモノマーの臭い | |
ポリエチレン | 易 | 燃える | 先端黄色、下端青色 | 溶融落下 | パラフィンの燃える臭い | |
ポリプロピレン | 易 | 燃える | 先端黄色、下端青色 | 溶融落下 | 石油臭 | |
ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE) | 難 | - | - | - | - | |
テフロン | 不燃 | - | - | - | - | |
ナイロン(ポリアミド) | 徐々に燃える | 徐々に消える | 先端黄色の青色炎 | 溶融落下 | 羊毛、爪のこげた臭い | |
酢酸ビニル樹脂 | 易 | 燃える | 黒黄色、黒煙 | 軟化 | 酢酸臭 | |
塩化ビニル樹脂 | 難 | 否 | 黄色、下端緑色 | 軟化 | 酸の刺激臭 | |
塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体 | 難 | 否 | 暗黄色 | 軟化 | 特有な臭い | |
塩化ビニリデン樹脂 | 極めて難 | 否 | 黄色、端は緑色 | 軟化 | 特有な臭い | |
ポリカーボネート | 易 | 徐々に消える | 黄色、黒煙 | 軟化 | 特有な臭い | |
ポリアセタール | 易 | 燃える | 先端黄色、下端青色 | 溶融落下 | ホルマリン臭 | |
セルロース誘導体 | 酢酸セルロース | 易 | 燃える | 暗黄色、少し黒煙 | 溶融 | 酢酸臭 |
硝酸セルロース | 易 | 燃える | 黄色 | 溶融落下 | ||
ゴム・その他 | 天然ゴム | 易 | 燃える | 暗黄色、黒煙 | 軟化 | 特有な臭い |
ブタジエン系合成ゴム | 易 | 燃える | 暗黄色、黒煙 | 軟化 | 特有な臭い |
【燃やし方と注意】
- 試料が発火したらすぐ炎からはなす。
- 試料が溶けて流れる時は落ちないように炎の中でたえず動かして発火すれば離す。発火しなくとも20秒以上入れない。
- 炎から離したら直ちに試料の発する炎の色に注意する。 そのものの特有の色を見落とすことが多いので、試料のごく先端のみが燃えるように注意し、炎から少し離しめにして炎の基部に注意して見る。
- においをかぐ時は、炎を消し煙(蒸気)を手ですくって鼻に近づけてかぎ、試料をじかに鼻に近づけてはならない。
- 試料は単一組成からなるもの。