包装の豆知識Packaging Tidbits

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スタンドアップパウチ

包装の豆知識のコーナーにようこそ!
さて、今回はスタンドアップパウチについてお話したいと思います。

スタンドアップパウチ、いわゆるスタンディングパウチのことですが、その名の通り立っている袋で、内容物を入れると底部が開いて自立できる袋のことをこう呼びます。
皆さんもシャンプーや洗剤などの詰め替え用製品でこのような形式の袋を見たことがあるかと思います。

紙スタンディングパウチ

スタンディングパウチはもともとフランスで開発された包装形態なのですが、実は本格的に商業化したのは日本なのです。
1966年に藤森工業㈱がフランス企業から技術導入をし、1970年代から食品やトイレタリー分野での採用が始まりました。それから約50年、現在ではいろいろな分野で使われています。 

当時、このスタンディングパウチは「ドイパック(Doy pack)」と呼ばれていましたが、これはフランスで商標登録された名前がそのまま使われていたようです(昔、当社でもこの形式の袋をドイパックと呼んでいました)。

スタンディングパウチは、胴部を形成するフィルムの間に、底部を形成するフィルムを半折しながら挿入し、底が舟形に開くようにシール形状を工夫して製袋されます。
充填はトップ部から行い、充填後はトップ部を直線上のシールをするのが基本形でした。
開封する際は、通常の袋のようにハサミを使ったり、ノッチから引き裂いて開封します。

現在ではそれぞれの用途に合わせて形態や機能のバリエーションが増え、口栓付きのもの、注ぎ口がついたもの、底が四角に開くようなもの、レトルト対応のもの、電子レンジ調理の際に自動で圧力調整できるように工夫したもの、など様々なタイプのものが開発・商品化され、市場にあふれています。

最近では、詰め替え用の袋として使うだけでなく、プラスチックボトルなどの代替としてスタンディングパウチに直接注ぎ口を取り付けて、そのまま容器として使うような製品も出てきています。
使い終わった後は、プラスックボトルに比べて小さく折り畳めるので、ゴミとして捨てる際に容積を大幅に削減することができますね。

自立できる袋の呼び名でスタンディングパウチやスタンドパックと呼ばれることがありますが、これらは商標登録されており、商品名とも言えますので、一般的にはスタンドアップパウチと呼ぶ方がよいでしょう。

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