包装の豆知識Packaging Tidbits

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小袋包装 ②

包装の豆知識のコーナーにようこそ!
さて、今回は、先月に引き続き小袋包装の2回目として、ピロー包装・スティック包装を取り上げたいと思います。


「ピロー包装って何?」と思われた方は、ポテトチップスの袋を思い浮かべてみてください。

正面に大きく製品の写真やロゴが印刷されており、背面側には背骨のようなシール部があって、底部と天部をシールした形になっていますね。その状態が“枕“のように見えることから、ピロー包装と呼ばれています。

ピロー包装

作り方は、1枚のフィルムを筒状になるようにクルッと曲げて、合わさった1辺を先にシールします(これが背シールとなります)。次に底部をシールし、さらに中身を充填し、最後に天部をシールすることで完成します。

この時、背シール部は製品の裏側にくるように位置を調整して、底部・天部をシールします。
そうすることで、製品正面に大きな表示面を持ってくることができるので、この面を活かしてさまざまな情報(製品名、製品写真、PRコメントなど)が提供されています。

またスティック包装について、基本形はピロー包装なのですが縦横の比率が異なり、細長く“スティック状”に見える場合にそう呼ばれています。
では、どこからがピローでどこからがスティックなのか…はっきりとした区分けのラインは不明なのです。
ご存じの方がおられれば、是非コメントをいただけますと幸いです。

紙3層スティック

さて、先ほど話の出た背シールのシール形式ですが実は2種類あります。ひとつはフィルムの裏面(シーラント面)どうしをシールする方法と、もうひとつはフィルムの表面(ベース面)と裏面(シーラント面)とをシールする方法があります。
前者は手のひらどうしを合わせたような形になるので「合掌シール」、後者は「封筒シール」と呼びます。

合掌シール・封筒シール

合掌シールの場合、背シール部は包装袋の外側に形成され、指で摘まむことができますが、封筒シールの場合、背シール部は袋体と一体化しており、指では摘まめないような形になります。
そのため封筒シール形式で背シールをした包装体のシルエットは平べったくなく、丸棒に近い形になり、すっきりとしたものになります。

ただし、封筒シールを行う場合、フィルムのベース面側とシーラント面側をシールしますので、同材質のものが構成されていることが必要です。
例えば、グラニュー糖などの包装で細長いスティック状の包装品を見たことがあるのではないでしょうか?
この製品の場合であれば、フィルムの構成をベース側からポリエチレン/紙/ポリエチレンにして、ベース側のポリエチレンとシーラント側のポリエチレンとがシールをすることで封筒シールのスティック包装を作ることができます。

このように1枚のフィルムから折り曲げ方やシールの仕方を工夫することで、様々な形の小袋が作られています。

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