PTPは、Press Through Pack(プレススルーパック)の略称で、錠剤やカプセル剤のパッケージとして数多くの採用実績があります。医薬品である製剤の効能・効果を期待どおりのものとするため、一次包装における製剤に対する必要な遮光性や防湿性などのバリア性をさまざまな製品ラインナップでカバーしています。
主な包装材料はPVC(ポリ塩化ビニル)やCPP(無延伸ポリプロピレン)ですが、たとえば遮光性が付与された紫外線防止のための着色シートや優れた防湿性を付与するためにPVDC(ポリ塩化ビニリデン)と複合されたシート、超高防湿性能を持つPCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン:フッ素樹脂)を使用したシートなど、多種多様なシートを取り揃えています。
これらの成形されたシートがPTP用アルミ箔と貼り合わされてPTPが完成します。
製品化されたPTPの成形シート側から押し出すことでアルミ箔が破れ、内容物である錠剤やカプセル剤を取り出すことができます。
また環境問題に配慮した、植物由来原料を使用した環境対応シートの開発が進み、採用実績も出てきています。
その他にはアルミ箔を貼り合わせた成形シート(複合フィルム)を採用することにより内容物はPTPから見えなくなるものの、透明タイプの成形シートでは得られないハイバリア性能を持つPTPで製品化することができます。
近年、服用のしやすさを求めた錠剤の小型化によりPTPの成形ポケットも小型化することで錠剤の押し出しづらさが課題になることがあります。
このような社会課題の解決策としてPTP用成形シートの薄肉化の追求や易開封機能を備えたPTPでの製品化が可能になっています。
PVCには、軟質PVCと半硬質PVC、硬質PVCの3種がありますが、成形材料として使用されるPVCは主に硬質PVCです。
※カレンダー製膜法:https://www.vec.gr.jp/enbi/enbi1_4.html
出典:塩ビ工業・環境協会 Webサイト
ガスバリア性や水蒸気バリア性などを向上させるため、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)やPCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)などとPVCを貼り合わせたシートです。用途に応じてさまざまなタイプのものがあります。
CPPには、ホモタイプとコポリタイプの2種がありますが、一般に使用されるのはコポリタイプがほとんどです。比重が小さく比較的安価であり、汎用性が高いシートです。
商品は「包装材料」「包装加工」「包装機械」の3つの要素がバランスよく調和してはじめて完成すると考えています。
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これらの包装用フィルムの企画・設計は、「パッケージのお悩み、解決窓口」の包装技術開発センターにお任せください。
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