包装の豆知識Packaging Tidbits

アルミニウム(アルミニウム蒸着)

包装の豆知識のコーナーにようこそ!

今回は、「アルミニウム箔」がテーマです。

さまざまな包装において、内容物の保護は最も重要な機能です。
湿気や酸素、光から中身を守るためには、包装材料がそれらをブロックする機能を持つ必要があります。
そんな時によく使われるのがアルミニウム箔です。


非鉄金属であるアルミニウムは、金属類の中では比較的比重が軽く、熱を伝えやすく、また展延性(固体の物質の力学的特性の一種で、素材が破断せずに柔軟に変形する限界を示す)にも優れた材料であり、いろいろな形状に加工して使用できます。

包装用としては、厚み6~20μm程度の薄い箔状のものが採用され、アルミニウム箔単体に加工を施したり、プラスチックフィルムなどと貼り合わせ積層化したものが使用されます。

良い点
・薄くても水蒸気・酸素・光・臭いなどを遮断できる
・他の金属箔に比べて、比重が軽く扱いやすい
・折り曲げた際、その状態をキープする(折り目保持性がある)
・手で簡単に裂くことができる

劣る点
・アルミニウム箔で包装されると、中身が外から見えない
・薄くなればなるほどピンホールが発生しやすく、バリア性能に影響する場合がある


ところで、家庭にもあるアルミホイルをよく見てみると、ピカピカ光る面とやや白っぽく見える面があるのをご存じでしょうか?

包装業界ではこのピカピカ光る面のことをツヤ面といい、やや白っぽく見える面をケシ面と呼びますが、このツヤ面・ケシ面ができるのには理由があります。

アルミニウム箔を作る際は、上下の金属ロールの間にアルミニウムを通して薄く延ばしていく圧延という方法を取ります。
ある程度の厚みまであればアルミニウム1枚で圧延していくのですが、薄くなってくると段々と切れやすくなっていきます。
そのため、薄いアルミニウム箔の圧延は、その強さの確保と効率の向上を目的として2枚重ねにして行われます。

上下の圧延ロールの表面は鏡面仕上げになっており、これに接して圧延されたアルミニウム箔の面はロール表面の状態が転写され、その結果非常に平滑な表面となります。
そのため鏡のように光を反射するのでピカピカ光るのです。これがツヤ面の正体です。

一方、アルミニウム同士が接触する面は、ミクロ的に視ると小さな凹凸ができてしまいます。
そのため光が当たると乱反射し、やや白っぽく見えるのです。これがケシ面の正体です。

参考:ニーズに応じたPTP用アルミ箔(アルミニウム箔)のご提供

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